Blueskyのハンドルをカスタムドメインに変更(かつ任意のサブ名称・サブドメインをつける)
目次
- Blueskyの「ハンドル」
- 通常のハンドルカスタマイズ手順(ドメイン=ハンドル)
- 疑似的サブドメイン定義について(DNS知識)
- サブ名称をつけるハンドルカスタマイズ手順(サブ名称.ドメイン=ハンドル)
Blueskyの「ハンドル」
Blueskyには「ハンドル」というユーザを識別するための”@”で始まる文字列があります。X(Twitter)でいうと「ユーザー名」になります。
通常では"@<任意名>.bsky.social"
という形式になり、<任意名>の部分は他のユーザーと重複しなければ好きな文字列にできますが、".bsky.social"
という部分は固定になります。
もし自分が管理している(DNS設定をできる)ドメインを持っていれば、そのドメイン名(以降「カスタムドメイン」と呼称します)をハンドルにすることができます。たとえば"example.com"
というドメインを管理していれば、Blueskyのハンドルを"@example.com"
にすることができます。
設定方法は「Bluesky カスタムドメイン」等で検索すればたくさん解説サイトが出てきますのでそちらを参照してください(軽く後述はします)。
ところで「カスタマイズできるのはいいけど”@<ドメイン名>”はクソデカすぎるんですけど!…”@<任意名>.<ドメイン名>”(@foobar.example.com等)にしたいんだけど…」と思われるかもしれません。その方法(この記事では以降「サブ名称」の設定方法と呼称します)について記載します。
なおハンドルを変更してもフォロー関係(フォロワー/フォロイー)に影響(解除されるとか)はありません。
【以下2024/11/12追記】
なお変更前の"@<任意名>.bsky.social"
は、変更後は他の方も利用できるようになりますので御留意ください。
ハンドルとDID
ユーザーを識別する情報として、Blueskyではハンドルとは別に「DID」という内部的なIDがあります。後述の手順でも設定する値の「did」として現れます。
DIDはハンドルの変更によって変わりません。フォロー関係等はDIDをもとに管理されていますのでハンドルの変更による影響は受けません。
通常のハンドルカスタマイズ手順(ドメイン=ハンドル)
まずBlueskyでハンドルをカスタムドメインに設定する方法をおさらいします。ドメインは例として"example.com"
を利用します。
ロジックとしては、Blueskyでカスタムドメインを設定すると、そのドメインに対して特定のDNSクエリをかけてヒットすればOK(そのDNS設定をできるのはドメインに権限を持つ人なので認証とする)ということになります。
Blueskyのメニューで「設定」>「高度な設定」>「ハンドルを変更」を選択します。
「ハンドルを変更」ダイアログが表示されますので「自分のドメインを持っています」を選択(Valueの部分は公開情報DIDですので隠しても意味はないですが一部黒塗りしてます)
ここで「使用するドメインを入力してください」の入力欄(先頭に@がある部分)に設定したいドメインを入力します(ここでは"example.com"
)。
ここでこの画面での作業を中断(画面はそのまま)し、管理しているドメインのDNS設定でTXTレコードを設定します。
一般にBIND系のDNSレコード(ゾーンファイル)書式は以下になります。
https://manual.iij.jp/dpf/help/19629152.html<Name> <TTL> <Type> <Value>
Blueskyの画面の「次のDNSレコードをドメインに追加してください」に記載されているように<Name>
に"_atproto"、<Type>
に"TXT"、<Value>
に"did=”で始まる文字列を指定したDNSレコードをDNS設定します。<TTL>
はキャッシュ有効期間(秒数)で任意になりますが、以降の説明では”3600″としています。
その後にBluesky画面で「Verify DNS Record」を押すとDNS設定が確認され、有効ならばハンドルが指定したカスタムドメインに変更されます。
通常の方法ですとこのようにドメイン名自体がハンドルになりますが、前述の"@foobar.example.com"
のようにする方法を以降に記します。
疑似的サブドメイン定義について(DNS知識)
(背景はどうでもいいから「サブ名称」の方法教えて、という方はこの節を読み飛ばしてかまいません)
一般的なDNS設定の話になりますが、通常"hogehoge.example.com"
のような"hogehoge"
サブドメインを設けるためには、"example.com"
ドメインと"hogehoge.example.com"
サブドメインを別管理とし、"example.com"
ドメインから"hogehoge.example.com"
ドメインへ「委任」をすることになります。ただし簡易的(疑似的)な方法として"example.com"
ドメインのみの設定で外部的には"hogehoge.example.com"
サブドメインに見える設定を行うことができます。
例えば"abc"
というサーバのIPアドレス(例えば10.20.30.40)定義を行う際、"abc.example.com"
というDNS名を設定するのであればレコードを
abc 3600 IN A 10.20.30.40
としますが、"abc.hogehoge.example.com"
というDNS名(hogehoge
サブドメイン配下にabc
サーバを設定する)構成としたい場合
abc.hogehoge 3600 IN A 10.20.30.40
というレコード定義をすることによって、サブドメインの委任を行わなくても疑似的にサブドメインに見える設定を行うことができます。
Blueskyハンドルのカスタムドメイン設定でも同様です。
サブ名称をつけるハンドルカスタマイズ手順(サブ名称.ドメイン=ハンドル)
DNS設定の<Name>
で"_atproto"の後ろに“.”で始まる任意の名前(サブ名称≒サブドメイン)を付けて指定します。
ハンドル名を"@foobar.example.com"
とする(管理ドメインはexample.com
、サブ名称にfoobar
をつけたい)には、Bluesky設定画面の「使用するドメインを入力してください」に"@foobar.example.com"
を入力します。
そして"example.com"
ドメインのDNS設定にて<Name>
に"_atproto.foobar"、<Type>
に"TXT"、<Value>
に"did=”で始まる文字列を指定したDNSレコードをDNS設定します。
その後にBluesky画面で「Verify DNS Record」を押すとハンドルを"@foobar.example.com"
に変更することができます。
変更履歴
2024/11/12:タイトルに「サブドメイン」を追記。変更前の.bsky.socialハンドルに関する留意事項追記。DIDに関する補足追記。その他表現を修正。